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OCAの魅力や
先輩のスクールライフを知ろう!
マンガ家の助手として主要キャラクターが描き込まれた原稿に、背景や効果線などを入れ、ひとつの作品として完成させるのがマンガ家アシスタントの仕事です。現在活躍されている人気マンガ家もアシスタントの下積みを経て、プロのマンガ家になっている場合が多いです。マンガ家や編集者と日常的に接し、「マンガの作り方」「編集者とのやり取り」「入稿の流れ」など生の現場を知れるのはアシスタントにとって大きなメリットです。アシスタントとして腕を磨きながら作品発表のチャンスを狙いプロのマンガ家を目指します。
サポートするマンガ家の作風に合わせて原稿を仕上げていくことが仕事です。アシスタントが補助する作業範囲はマンガ家によって様々ですが、主に、背景、小物、服の模様などの作画に加え、仕上げの作業(消しゴムかけ、ベタ、ホワイト、トーン処理)があります。それぞれの仕事内容を紹介します。
画力が高いアシスタントなら背景、小物、服の柄の作画、ペン入れ、効果線といった重要な部分を任せられることが多くなります。
下書きの鉛筆線を消す作業です。下書きの上からペン入れという本番用の線を描いた後、残っている鉛筆書きを消す必要があります。この消しゴムかけと呼ばれる作業は主にアシスタントが担当します。原稿が曲がったり破けたりしないよう、慎重に行います。
ベタ塗りとは、夜の空や髪の毛などを筆ペンやフェルトペンで黒く塗りつぶしていく作業です。モノクロで表現されるマンガにメリハリが出ます。
ベタを塗るときに、手元が狂って枠からはみ出したとき、マンガ用の修正液で余分なベタや線を消していく作業です。それ以外にも人物の瞳にホワイトを入れてより輝いて見えるようにしたり、描き文字のまわりにかけて見やすくしたり、指示に従って効果的に使います。
スクリーントーンと呼ばれる透明なフィルム状の画材を、人物や建物などに貼っていきます。陰影が付くことで質感や遠近感を出す技法です。トーンを重ねて貼ったり削ったりと細かい作業になるのでテクニックが必要です。
アシスタントとはいえ、ある一定の知識と絵を描く技術が必要となるので、独学で絵を描いている人や絵に自信のない人はまず、マンガ系専門学校などでマンガの知識と基本技術を身につけておく必要があります。その上で出版社へ作品を投稿したり、持ち込んだりして自分を売り込みアシスタントの紹介をもらいます。他にもマンガ家の作品が掲載されている雑誌に求人案内が出ていたり、マンガ家のホームページやSNSで求人を募っていたりする場合があります。最近ではアシスタントはマンガ家を目指す人の修行の場という位置づけだけでなく、マンガ家を目指さずプロアシスタントとして活躍してる人もいます。
アシスタントの仕事はベタ塗りや消しゴムかけ、トーン貼りなど地道な作業が中心で締切りもあるため、根気と集中力が求められます。そのためメンタル面でも体力面でも強くなければなりません。
締切りのあるマンガの仕事ではスピードが求められます。できるだけ早く、正確に絵が描けることが大切です。自分がどの作業にどれ位の時間がかかるのかを把握しておくことも重要です。
マンガ家から指示をもらい、協同作業で仕上げていくマンガ制作において協調性や円滑なコミュニケーション能力はとても大切です。
マンガ家アシスタントになるために特別求められる資格はありませんが、時代の流れに合わせて塗りやトーン、効果などの仕上げ段階ではデジタルツールの活用が一般化されています。デジタルツールを使うことで、作業時間が短縮できたり、描き直しの修正が容易になったり、コスト削減に繋がったりとメリットも多いので、デジタルツールを導入しているマンガ家も多くいます。マンガ家の指示に合わせて自在に操れる操作テクニックの習得は不可欠です。必要に応じてアナログとデジタルを使い分けられる柔軟性を身につけましょう。