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CSA、スマートホームのIoT新規格「Matter 1.0」が公式ローンチ

投稿日 2022年10月5日
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AmazonやApple、Googleなどアメリカの280社以上のIT企業が参加している無線通信規格標準化団体(Connectivity Standards Alliance)は、スマートホームのためのIoT共通規格「Matter 1.0」の仕様が決定し、認定プログラムをリリースしたことを発表した。

新たな通信規格として発表された「Matter 1.0」は、AmazonやApple、Googleなど異なるメーカーのIoT製品の互換性を確保し、安全で信頼できるものであるという理念に基づいて構築されたもので、Matter 1.0に対応した製品同士であれば、たとえ異なるメーカーのデバイスでもよりシンプルに接続、使用することが可能になります。

さらに、このMatterに対応しているスマートホーム製品であれば、インターネットが利用できない状況でも、ローカル通信でスマートホームを利用することが可能で、一部のデバイスはサービス停止のためにクラウド接続を失ったとしても基本的な機能を引き続き使用できるという。

出典:Connectivity Standards Alliance YouTube

そして、今回のMatter 1.0の発表に合わせて、Googleは早速、Matter対応のスマートホームを製品を発表している。

スマートホームブランド「Nest」の新製品「Google Nest Wifi Pro」や「Nest Doorbell」に加え、スマートホーム管理アプリ「Google Home」は刷新され、スマートスピーカーやスマートディスプレイを簡単にペアリングする「Fast Matter」機能が備わり、自動化ワークフローの改善、新しいカメラ表示機能などが施されている。

また、AppleはMatterのiOSサポートを開始する発表し、今後のiOS 16.1アップデートでMatterのサポートを有効にする予定だとしている。

Matterの今後

無線LAN製品の普及促進を図ることを目的とした業界団体Wi-Fi Allianceの社長兼CEOであるEdgar Figueroaは、「MatterはWi-Fiの洗練されたネットワーク効率や世界に180億台以上普及するデバイス、堅牢な標準ベースの基盤を活用して、IoTの将来を支援する」とし、「Wi-Fi CERTIFIEDとMatterはより良いユーザーエクスペリエンスのために、幅広いIoTデバイスにシンプルで安全な互換性をもたらすだろう」と述べている。

誰もが同じメーカーの製品を揃えているわけではなく、すべてがシームレスに連携しているわけではありませんでしたが、今回のMatterの確立はメーカー間の垣根をなくし、スマートホームの可能性を最大限に引き出すことができると期待されています。

 

また、CSAは11月3日にMatterのローンチイベントを予定しており、イベントではMatterに対応した新製品の展示エリアも設置される。

 

Matter Webサイト

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