Amazonの生体認証決済“Palm-Print Checkout System”について、新たにカリフォルニア州のホールフーズ・マーケットに展開していくことが明らかになった。
この生体認証システムは約2年前に発表され、掌紋(てのひら)をかざすだけでタッチレス決済が可能になるというもので、他にも社員証やセキュリティーカードなどIDとしても使用することができるシステムです。
出典:Amazon YouTube
手のひら認証の利点
掌紋、手相は時間の経過とともに変化することはほとんどなく、個人を識別するためのマーカーがいくつもの層で構成されているとし、Amazonは手のひらによる生体認証システムが最も理想的な手段であるとしています。
指紋認証や顔認証と特別違う点は言及されていませんが、掌紋認証はタッチレス決済の面で優れているとしています。これもまた、スマートフォン決済と似ていることが指摘されているが、スマートフォンをポケットから取り出さなくていい、という点においては掌紋認証の方が利便性が多少は高いのかもしれません。
掌紋認証の問題
手のひらによる認証は、支払いだけではなく、本人確認としても利用でき、オフィスやイベントなどの入場にも使用できます。ですが、個人情報保護の観点から、2022年3月には“No Biometric Tech At Live Events”という抗議活動が行われ、技術の採用が見送られました。
どうやらアップルやサムスンのようにセキュリティの面から個人の生体認証をデバイスに保存するのではなく、クラウド上に個人の生体認証データが保存されていることがネックとされているようです。
Amazonは生体認証データは暗号化されており、保存先のクラウドは非常に安全だとし、いつでもデータをWeb上から削除できるとしており、安全性を保証している。
Amazon One 公式サイト
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