テキストから自動的に画像を生成するAIソフトウェア、いわゆる“text-to-image”と呼ばれるものが最近流行している中、テキストから自動的に映像を生成するAIによって生み出された作品「The Crow」がカンヌ短編映画祭で審査員賞を受賞した。
「The Crow」は北アイルランド・ベルファレストを拠点に活動するAIアーティスト“Glenn Marshall”による作品で、約3分間、カラスのような生物が荒涼とした背景の中、歩いたり踊ったり、背景に何匹ものカラスが映し出されたりしている。
出典:Glenn Marshall Neural Art YouTube
My AI film 'The Crow' wins Jury Award at Cannes!https://t.co/WHDsI7UzJM pic.twitter.com/Ww1DGyBbxw
— Glenn Marshall (@GlennIsZen) August 24, 2022
Glenn Marshallは以前にも、Daft PunkをイメージしたAI生成作品で高い評価を受けていたが、「The Crow」ではまた一味違うアプローチで作品を仕上げている。
以前の技術では、テキストからランダムに映像を作り出していたが、「The Crow」では基礎となる映画を画像の参照として使用しており、OpenAIのCLIPに基礎となるダンスの映像作品「Painted」を“与えた”という。
そして、AIに対して「a painting of a crow in a desolate landscape(荒涼とした風景の中にりうカラスの絵)」の映像を生成するように促した結果、「The Crow」がAIによって生み出されたのだ。
AIによる映像作品の展開について
Glenn Marshallは今後、制作環境に3Dアニメーションを追加したいと考えており、カメラワークや詳細なテキストによる指示の追加などの開発を進めている。
これにより、短編映画だけでなく、長編映画の制作も可能になるとし、この技術で制作された長編映画はより大勢を惹きつける作品になると期待しているようだ。
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